初心者が迷わないカリグラフィーペンまたはニブペンの選び方【比較を公開】

初心者が迷わないカリグラフィーペンまたはニブペンの選び方【比較を公開】

どれがいいの?

カリグラフィーを始めてみたいけれど、どんなペンで書いたらいいの?

売り場に行くと、カリグラフィー用と銘打った万年筆系のものがいろいろなメーカーから出ているし、中にはちょっとお値段が張るものもあるしで、中々手が出せないし、どれがいいのかさえもわからない。

最近は文房具店のペン売り場などでカリグラフィー用と銘打ったペンを見かけることが多くなり、また種類もたくさん出ています。

こうなると、どれがいいのかわからなくなるのは必然となりますよね。

ということで、今回はカリグラフィー歴11年の私から、おすすめをご紹介いたします。

おすすめはこれ

先に結論からいいますと、

  • 取り敢えずやってみたい方向け―カリグラフィーペンがおすすめ
  • カリグラフィーペンは体験したのでもう少し踏み込んでみたい方向け―ニブペンがおすすめ

となります。

そもそもカリグラフィーでかっこいい字とは

では、カリグラフィーでいわゆる「かっこいい字」とはどのようなものか。実はいろいろな要素があって一概にはいえないのです(申し訳ありません)。

ですが、今回の記事の観点からですと、

  • 線の太い細いのコントラストがきちんと出た字
  • 特に細い線が髪の毛1本分程度の細さで書けた字
  • 太い線が書き始めと書き終わりが太く中盤は少し細めと抑揚のある字

が「かっこいい」字だなと感じてもらえます。

おすすめポイント―カリグラフィーペン

カリグラフィーペンは、インクがカートリッジタイプになっていてインクの取り扱いが非常に簡単です。インクカートリッジの交換も抜き差しだけで終わります。

その中でおすすめなのが、パイロットのパラレルペンです。

ペン先が板状でエッジが立ち気味なので、ある程度細い(髪の毛1本程度とまではいきませんが)線が書けます。

また、ペン先の幅は1.5、2.4、3.8、6mmの4種類ありますが、2.4mmが丁度よいのでおすすめです。

他のカリグラフィーペンは、ペン先の平たい部分のエッジが丸め気味でかつインクも少しサラサラ気味なので線が太くなりやすく細い線が書きにくい傾向があるようです(申し訳ありません、全てを試していません)。

おすすめポイント―ニブペン

ニブペンは、いわゆる「つけペン」の1種です。ニブペンも数種類のメーカーかあり、書きたい文字によっても数種類あります。

その中でおすすめは、スピードボールCタイプです。

ペン先の幅はC-0・C-1・C-2・C-3・C-4・C-5の6種類あり、その中でもC-2がおすすめです。

私が習いたての頃、はじめはこのC-2で書くよう私の師匠から指導がありましたし、実際このC-2が初心者には、丁度よい弾力で非常に書きやすいのです。

また、カリグラフィーペンでおすすめしたパイロット パラレルペン 2.4mmとほぼ同じ幅でもあります。

ニブペンには他に、ミッチェルやブラウゼが有名ですが、これらはある程度カリグラフィーを練習した人(大体1年くらい)が次に進む時に選択肢の中に入ってくるペン先になります(勿論スピードボールが好みであればそのまま使い続けても全く構いません)。

ミッチェルは非常に柔らかく、慣れないと1本の線が抑揚が付きすぎて太く細くを交互に繰り返して収集のつかないものになります。

ブラウゼは逆に非常に硬く、慣れないと線が一本調子で抑揚のない面白くないものになる傾向になりがちです。

追加で必要なもの―ニブペンの場合のみ

ニブペンの場合、ペン先の他に、

  • インク
  • ペン軸

が必要になります。

おすすめのインクについてはまた後日改めて記事にしたいと思いますが、まず最初の1本としては、私の師匠の教室でも使用している

  • パイロット インキ製図用30ml 黒

こちらはインクの粘度もちょうどよくインクフローも絶妙で、細い線もよく書けるインクで、初心者におすすめです。

ペン軸は、私の師匠のおすすめでもあり、私も愛用している、

  • カランダッシュ ペンホルダー 114

をおすすめします。

ペン軸にペン先を取り付けたところ

軸は太からず細からずでちょうど良い太さです。ただ、長時間持っていると指が痛くなりますので、師匠はクッション素材を巻いています。

おすすめのまとめ

  • カリグラフィーペン:パイロット パラレルペン 2.4mm
  • ニブペン:スピードボールCタイプ C-2
  • インク:パイロット インキ製図用30ml 黒
  • ペン軸:カランダッシュ ペンホルダー 114

以上となります。

追伸:おすすめの教則本

おすすめの教則本も紹介しておきます。

  • カリグラフィー・ブック 増補改訂版: デザイン・アート・クラフトに生かす手書き文字