ウイングガンダムゼロ、この機体については別稿にてこの機体のややこしさとバリエーションを紹介したし、はいわゆる「ゼロカス」と略称される、名称というか表記というか、コロコロ変わって非常にややこしいこの機体の1/144に相当するモデルについても既に紹介した。
今回は、その「ゼロカス」の1/100に相当する3つのモデル、HG 1/100版・MG版・MG Ver.Ka版について紹介していこう。
全体的な印象
HG 1/100版
それなりにスタイリッシュだが、肩・前腕・足首より下が大きい印象。
MG版
スタイリッシュ。2004年製とは思えない。
MG Ver.Ka版
最新版だけあって、エッジ鋭く、色分け豊富、ディテール細かく洗練されている。
成型色の比較
HG 1/100版
青はいわゆる紺寄り。赤は真っ赤に近い。黄色はオレンジ寄り。白はつや消し白。肘関節はポリキャップでグレー。他の関節および銃器はこの時期販売のモデルではお馴染みのブルーグレー。
MG版
暗めで濃い青。赤は朱色。黄色は真っ黄色。白はほんのりグレーがかった白。関節および銃器はニュートラルグレー。
MG Ver.Ka版
スカイブルーに近い青と暗めで濃い青。赤は若干暗めの赤。白は2色、真っ白とほんのりグレーがかった白。関節および銃器はガンメタぽいダークグレー。
各部形状の比較
頭部
HG 1/100版
大きさはバランスが良い。パーツ分割はいわゆるモナカ割れで頭頂部から後頭部にかけて合わせ目が出る。首元は本来赤いが、白のまま。
MG版
ちょうど良いサイズ。パーツ分割はいわゆるモナカ割れで頭頂部から後頭部にかけて合わせ目が出る。首元は赤パーツで表現されている。両耳の翼状パーツは上下分割されていて小さく開閉可能。
MG Ver.Ka版
良いサイズ。パーツは一体成型された頭頂部の鶏冠をかぶせる形式で、後頭部に出る合わせ目は予め段落ちモールドになっている。首元は赤パーツで表現。両耳の翼状パーツは上下色分割され且つ大きく開閉可能、中から白パーツが出現する。
肩部
HG 1/100版
全体に大きく太め。3段の最上段は短めで黄色部分および白部分は分割されていない。2段目・最下段とも独立して可動。
MG版
良いサイズ感。3段の最上段は黄色白色共に色分割されている。最上段と2段目は一体化して可動しない。最下段のみ可動。
MG Ver.Ka版
ちょうど良いサイズ。最上段は黄色白色共に色分割されているだけでなく、青も2色の青に色分割されている。2段目・最下段とも独立して可動(2段目はほんの少しだけ可動)。
腕部
HG 1/100版
二の腕が細い。前腕部は逆に太く短め。肘がポリキャップ2つがつながったもので一応二重関節。腕の回転はこのポリキャップの接合部でなされる。赤い翼状は固定式。
MG版
前腕部と二の腕はバランスよいサイズ感。肘は二重関節。回転は二の腕の付け根で行う。赤い翼状は固定式。
MG Ver.Ka版
二の腕と前腕部はバランスよいサイズ感。腕の長さは一番長い。肘は二重関節。回転は二の腕の付け根で行う。赤い翼状は収納式。前腕部青パーツを上にスライドさせるとツインバスターライフルを固定する穴が出現。
胸部
HG 1/100版
バランスの良いサイズ。中央部が少し大きめ。両肩のバルカン砲は開閉する。
MG版
バランスの良いサイズ。中央部が引き出されコックピットが出てくる。両肩のバルカン砲は頭部が干渉するため前に引き出されながら開閉する。
MG Ver.Ka版
良いサイズでバランス抜群。中央部が引き出されコックピットが出てくる。両肩のバルカン砲は開閉するが前に出てくる感じ。胸部左右が別パーツで可動する。
腰部
HG 1/100版
前部スカートは大きく厚く色分割もされていない。サイドスカートは厚い。後部スカートは一体型で稼働せず左右分離もしない。
MG版
サイズ感の良いスカート。後部スカートは可動するが左右分離していない。前傾姿勢が取れるように前後に可動する。
MG Ver.Ka版
スカートはバランス良いサイズ感。サイドスカートは変形ギミック用の可動域を持つ。後部スカートは左右分離して可動する。前傾姿勢が取れるように前後に可動する。
脚部
HG 1/100版
スタイリッシュであるが、膝と足首より下が大きい。膝は一応二重関節だが余り曲がらない。
MG版
バランス良いサイズ感。膝は二重関節で、膝を曲げる時膝小僧部分が分離する。爪先は中程で折れて収納状態のような形になれる。
MG Ver.Ka版
サイズ感はバランス良い。膝は二重関節で、膝を曲げる時膝小僧部分が分離し大腿部装甲が前後に分離しながら連動する。その時脹脛を左右に割ることで膝を大幅に曲げることが可能になる。爪先は先端が曲がり接地性が向上し、中程で折れて収納状態のような形になれる。
背部
HG 1/100版
三角形状に広がっている内部ウイング。外側の翼は一体成型で翼の一部を広げたりは出来ない。先端の羽根群は一体成型。取付部は白い。
MG版
細長く窄んでいる内部ウイングは、一部が可動し翼を広げられる。外側の翼は一部可動し広げられ、先端の羽根群は一枚ずつ独立しており軟質樹脂製である。
MG Ver.Ka版
内部ウイングは細長く窄んでいるが、一部が可動し翼を広げられる。外側の翼は一部可動し広げられ、先端の羽根群は一枚ずつ独立しており他とほぼ同質の樹脂製。また、ツインバスターライフルを収納できる。
武器類
HG 1/100版
短めで太めなツインバスターライフル。2つに分割出来る。
MG版
細身なツインバスターライフル。2つに分割出来る。
MG Ver.Ka版
太めで長いツインバスターライフル。2つに分割出来る。また、翼に収納できるように折り曲げられる機構あり。
じつは…
ウイングガンダムおよびウイングガンダムゼロはネオバード形態に変形するのだが、「ゼロカス」は変形しない設定であった。
が今回、MG Ver.Ka版のみシールドが付属し、ネオバード形態に変形可能となっている。その詳細は説明書を熟読してみてほしい。
おすすめは…
もちろん最新版であるMG Ver.Ka版がおすすめなのは間違いない。
だが、MG版も出来は良い。
HG 1/100版も味があって良い。
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